食物繊維とうつの関係~もしかして?と思ったら取り組めること~

寒くてどんよりした天気が続くと、気分が落ち込んできませんか?

うんうん、なんだか暗い気分…というあなたも、いやいや、そんなことないよ!というあなたも、「うつ」は人が生きていく上で、全く関係ないとは言えません。

今は元気で明るさが取り柄!として生活していても、ポジティブな性格だからうつにならないとは限りません。自分の健康の為、大切な人がかかった時の為、予防と対策をしっかり今のうちから考えておきましょう。

僕の例を出すと、少し前まで、何も悲しくないのに涙が頬を伝ったり、何も気力がなくなってベッドから動けなくなったり…といった期間がありました。それについて、自分の体力がないせいだ、とか、自分がスケジュール管理できていないせいだ、と自分を責めていました。

しかし、あることを知って、食生活をちょっと改善しただけで、そんな症状がかなり軽減しました。適切な対策を知ると、もしかしたらあなたの気分の落ち込みを、救えるかもしれません。

腸内環境とうつの関係

身体に不要なものをどんどん排出し、すっきりさせるために、食物繊維は必要。

という構図はわかりやすいですが、精神的な「気持ち」と「腸内環境」に強い繋がりがあることは、ご存知でしたか?

ハッピーな「気持ち」を伝達してくれる物質、セロトニンドーパミンは、セロトニンの約9割、ドーパミンの約5割が腸で作られているという説があります。これらの物質の生成のためには、腸内細菌が不可欠です。

腸内細菌を増やすためにできることは、水溶性食物繊維をたくさん摂取すること。腸内細菌は、食物繊維をエサとして増えていきます。

セロトニンとドーパミンが多く分泌されると、ストレスを感じにくくなるばかりか、たとえストレスを感じる局面にきても対応する精神的な耐性ができるのです。

幸せを感じやすい性格になるためには、論理的に、これらの物質がたくさん分泌されるような、食物繊維たっぷりの食生活を送るのが近道です。

世界の食事と世界のうつ病

2030年までに、鬱は世界中の人々の活力を奪う主因になるとWHOは予測している。

引用:Newsweek 

「先進国」と「発展途上国」によるうつ病比率の差は特に見られません。うつ被害が深刻な代表国として、アメリカや北欧諸国、インド、ブラジル、バングラディシュなどがあげられ、豊かな国も発展途上国も、ランクインしています。

うつ病は、生涯あんたいそうに見えるお金持ちなおばあさん、明日仕事に行くのが嫌なビジネスマン、今夜の満足な食事にありつけない貧困な国の子供、関係なく襲いくるものなのです。

アメリカのスタンダートな食事イメージを思い浮かべてみてください。世界的に有名なハンバーガー、お袋の味とされるマカロニアンドチーズ、お弁当に手にするのはピーナツバターサンドイッチ。

米国にはいろんな民族や思想を持つ人々が住み、多様な食文化があるので、一概に食生活のせいと言い切ることはできませんが、国の代表的な食事は肉と小麦に頼り切っています。

日本の食事と食物繊維

日本人は内向的でネガティブだとか、うつ病患者が多いイメージがありますが、世界的に見ると、そんなに悪い方ではありません。アジアの国々の中でいうと、うつ病比率は一番低いです。

良いと胸を張って言えるレベルではありませんが、この理由の一つとして、食事が影響しているという説があります。

日本の健康長寿を長年支えてきた「和食」は、がん予防やメタボリックシンドロームに効果が高いことは有名ですが、「心の健康」にも強いのです。

ハイカロリーなバターや加工肉、濃い味付けの洋食とは対称的に、食物繊維の豊富な野菜や果実、海藻、大豆やきのこ類で構成され、一汁三菜を基本とする和食。

大皿料理と違い、繊細な盛り付けが施された伝統的な和食は、素材の味を活かした薄い味付けと、様々な食材を少しずつ味わうことができ、豊富な食物繊維を一食でとることが可能です。

まとめ

日本に生まれてきた、日本で育った、ただそれだけで、健康面でいえば、諸外国よりもリードしているのです。

ただ、食の欧米化に伴い、安価でおいしいファーストフードや肉、スイーツ文化が根付き、和食を口にする機会は少なくなっているかもしれません。摂取しようと意識しないと、現代でずっと理想の和食生活を続けることは難しいです。

腸を労わることは人生の幸福へつながると言っても過言ではありません。「何だか浮かない日が続くな」「何でもないことなのに、なぜか引きずってしまうな」と感じたら、その違和感を放置するのは危険です。

性格や考え方を変えるのは大がかりで難しいですが、食生活を変更、改善することなら、始められそうですよね。主食を玄米に置き換えたり、おかずに根菜の煮物を足してみたり…これを機会に、まずは気軽に取り組める和食への切り替えから、始めてみませんか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ABOUT US

管理栄養士で主に食物繊維に関して記事を作成していきます。動画では結構栄養に関して色々動画作って解説していきます。 僕は老人ホームや保育園給食などで勤務してました、料理もできます。商社に勤務もやっていたので、食品の調理から開発、品質管理、流通、販売まで幅広く網羅しています。 動画やブログでは知らない人に向けて簡単な内容で書くように心がけていますので、より詳しく知りたいと思った方にはメルマガにて配信しています。