「ようし!今年こそは痩せてやる!」と正月の飲み会で言っていた友人。年始には、みんなこの目標を掲げるものですよね。僕の妻も、全く同じこと言ってました。なんなら毎日言ってます。「ダイエットは明日から♩」なんてスイーツを食べているうちに、もう5月も終わってしまいます(笑)。
僕の友人は、筋金入りの万年ダイエッター。学生時代から数々のダイエットに挑戦しては、諦めてきました。記憶に残っているものを挙げても、朝バナナダイエット、ファスティングダイエット、置き換えダイエット、なんかようわからん脂肪を燃焼するクリームを塗りたくるダイエットと数知れず。
そんなたくさんのダイエットに果敢に挑戦し、リバウンドを繰り返してきたのです。通称リバウンド太郎と呼ばれています。先日彼と話したときに、こんなことを言っていました。
最近僕の周りでは、MEC食をやっている人がやけに多いなあ。それで、目標は何kg落とすつもりなんだい?
そうだなあ。今90kgあるから、狙うところは3ヶ月で30kg減じゃい!MEC食はベースの量を食べてまだ空腹なら、他の食材を食べてもいいらしい。でも俺は絶対今回のダイエットで結果を出したいから、しばらくMECしか食べないつもりだぜ。
ちょっと待たんかい!はっきり言おう。確かにMEC食はダイエット効果は期待できる。しかしリバウンドしやすいのだ!実際にこんな体験談もある。
なんも言えねえ…。どうしたらいいんだよ。せっかくすぐに痩せる効果が期待できる、いい方法が見つかったと思ったのに。グスン。
そう、確かに僕の周りでもMEC食で結果を出した人もいます。しかしMEC食をやめると、見事にリバウンドしている人が多いのです。なぜリバウンドしてしまうのか?それはMEC食で痩せる仕組みと、深く関係しています。
この記事を見ているあなたも、MEC食で痩せようと意気込んでいるかもしれませんね。リバウンドしない方法、それは究極に言うと「一生MECを食べ続ける」ことです。あなたには果たしてそれができますか?
この記事では、MECを食べながら、リバウンドしにくくする方法を解説していきます!何の知識もない状態でMEC食を行うと、頭が働かなくなりイライラしてしまったり、生活習慣病になったり、せっかく痩せたのにリバウンドしてしまう恐れもあるんですよ!
びょびょ病気になることもあるのか…?リバウンドより怖いじゃん。早く教えてくれー!
MEC食についておさらい
リバウンド太郎から先ほど説明がありましたが、簡単におさらいしておきましょう。MEC食とは、肉・卵・チーズの三つの食材から一日の必須栄養素を食べて健康になる食事療法です。
- 肉200g(薄切り肉だと8〜10枚程度)
- 卵最低3個
- チーズ120g(スライスチーズだと6枚程度、6Pチーズで6個程度)
これらの食材を一口につき最低30回は噛み、口の中でドロドロの液体状になってから飲み込むのです。しっかりと噛むことによって満腹効果が得られ、人間本来の味覚が取り戻すことができるとも言われています。
僕も普段から、このカムカム30だけは欠かさずやっているんですが、最初の方は顎が疲れて痛くなることが多かったです。でもそのおかげで顔の筋肉も発達し、フェイスライン・デコルテラインがスッキリしてきた気がします。妻にも「ちょっと顔がシュッとした?」と言われて嬉しかったです♩
MEC食で基本のベース量を食べきっても、まだ空腹なのであれば別の食材を食べてもいいルールになっています。追加でMECを食べたり、ご飯や野菜を食べてもいいのです。しかしカムカム30をすることにより、ある程度の満腹感が得られているので、追加の食材の食べ過ぎ防止にも繋がっています。
MEC食と糖質の関係
まずはMEC食が、なぜ痩せやすいメカニズムになっているのかを知ろう!それを事前に把握しておかなければ、リバウンドという敵は倒せないぞ!
ふむふむ。しかし不思議だよな。特にあれ食べちゃダメって制限がないのに、どうして痩せるんだろう?
普通はそう思うよね。それにはある栄養素が関係している。それは…糖質だ!今回はMEC食でリバウンドしやすいと言われている理由「糖質」について、スポットを当てて解説しよう。
僕たちが主食としているごはんやパン、麺類など、糖質を多く含む食べ物や、砂糖がたっぷり使われているお菓子を食べると、消化する過程でブドウ糖が作られます。作られたブドウ糖の一部は体の活動を支えるエネルギーとして使われるのです。
しかし使われるエネルギー以上に糖質を摂取すると、血糖値が急激に上がり、それを下げようとするためにインスリンが大量に分泌されてしまいます。
インスリンって聞いたことあるけど、なんなんだ?
インスリンとは、ホルモンの種類の一つなんだ。インスリンには、血液中にある糖分を、脂肪細胞に取り込むよう促す働きがあるのだ。つまりインスリンが大量に分泌されるということは、血液中の余った糖分を脂肪に変え、体脂肪を溜めてしまうことになる!
糖質を制限することで、血糖値の急激な上昇を抑え、インスリンの分泌を抑えることができるんだ。
また糖質の摂取量が少なくなると、体内ではエネルギー不足を補うため、今まで体内に溜めていた中性脂肪や体脂肪を分解してエネルギー源を作り出すのさ。
そうかMEC食の食材を中心に食べると、糖質はあまり摂らないもんな。糖質を制限すると、
- 体内の糖分を脂肪にどんどん変えるはたらきがある、インスリンの分泌を抑えることができる
- エネルギー不足を補うために、余分な中性脂肪や体脂肪が燃焼される!
だからMEC食で痩せることができた人が多いんだな。糖質が高い食べ物を禁止してはいないけど、MECを食べることで、結果として糖質を制限しているのと同じ効果が得られるのか!
また高タンパク質、高脂質な食事をすることで基礎代謝をアップ、筋肉がついて体を引き締めるという効果があり、痩せることができる仕組みになっています。こちらの記事で詳しく解説しています!ぜひ合わせて読んでみてくださいね。
なぜリバウンドするのか?
ここまでで、なぜMEC食が痩せるのか解説しました。糖質が大きく関係していましたね。では最大の敵「リバウンド」の理由を知った上で、リバウンドしないようなMEC食との付き合い方を説明していきますね。
突然の糖質の摂取
「わーい!目標体重達成したわ!」と安心して、ドカ食いに走る方は少なくないですよね。これは言うまでもなくリバウンドの原因になります。「MECならお腹いっぱい食べられるから、たとえやめてもドカ食いに走ることはさなそう!」と安心しているそこのあなた!
MECをしていた体は、少しの糖質でもドカ食いに勝手になってしまう可能性があるんです。MECしか食べていない、ガチMECをした体は、糖質が少ない飢餓状態になっています。
そんな時に「よーし!MECで体重が減ったから今日から主食は米に戻すぞ!」と言って急に糖質を摂取すると、体が「よっ!糖質さんのお出ましだ♩待ってました!」とばかりに、せっせと糖を脳に運びます。今までの反動で、糖質をどんどん大量に運び血糖値が急上昇します。
そうすると、今度は、血糖値を下げるためにインスリンが大量分泌されます。そして一気に血糖値が下がり、2.3時間後にはまた空腹になり糖質への欲求が高まってしまうのです。しかもインスリンは余った糖を脂肪にして溜め込み、体脂肪を増やしてしまいます。
これがMECしか食べないガチMECを行なっていた人が、リバウンドしやすい原因です。
少しの糖質でも、脂肪を溜め込みやすくなってしまうのか!じゃあ、もう一生ガチMECしなきゃいけないってことじゃないか!一生肉・卵・チーズを食べ続けるのか?そんなの俺には無理だ。でもガチMECじゃないと、短期間で痩せられないし…。
うぉぉぉぉおおおおおおおお!
ホメオスタシス(恒常性)が関係
実は人の体重は一定期間そのままでいると、脳が勝手に「私の体重はこれが適正なのよ〜。」とセットするのです。脳が現状維持を求めることをホメオスタシス(恒常性)と言います。そのため短期間で急激に痩せてしまうと、脳が「適正体重じゃない!早く元の体重に戻さなければ!」と指令を出します。
せっかく短期間で落としてしまった体重も、脳が覚えていた適正体重にあっと言う間に戻ってしまうのです。
なんだと〜!?プンプン!じゃあどんなダイエットをしても結局ホメオスタシスで元に戻ることになるじゃん!
ダイエットをしてリバウンドをしていない人は、うまく脳を錯覚させてホメオスタシスが発動しないようにしているのさ。
そ、そんな、黒魔術があるのか?俺もその呪文を教えて欲しい!エロイムエッサイムエロイムエッサイム…。
呪文はいりません。ホメオスタシスを発動しないようにするには、脳に気づかれないように徐々に体重を落としていくことが必要なんです。一ヶ月につき現体重の4%減らすペースでいくと、脳には気づかれにくいんです。では、冒頭でリバウンド太郎が言っていた言葉を思い出してみましょう!
ファンファンファファファ〜ン(思い出す効果音)。
今90kgあるから、狙うところは3ヶ月で30kg減じゃい!
リバウンド太郎は現体重90㎏。その4%なら、1ヶ月につき3.6㎏減がホメオスタシスが発動しにくいのです。目標体重までは早くとも8ヶ月はかけないと、リバウンドしやすくなってしまいますね。残念ながらこの目標体重は、リバウンドありきの設定になっています。
元々肥満体重だった人が、糖質をほとんど摂らずにMECばかりを食べると、驚くほどの速さで痩せることができます。しかし短期間で痩せた体は、ホメオスタシスを発動しリバウンドしやすくなってしまうのです。
リバウンドしにくいMEC食のススメ
ブッチー、ここまで説明してくれたからいいよ。もうMEC食は諦めるよ。
- MEC食をやめて糖質を摂ると、少しの糖質でも脂肪になり体脂肪が増える。
- MEC食で急速に痩せてもホメオスタシスが発動し、元の体重に戻りやすい。
リバウンドしやすいとわかっているなら、やる理由がない。どうせ僕は万年リバウンダーなのさ。
待ちたまえ。諦めるのはまだ早い。僕は確かに、MECだけを食べるガチMECはオススメしていない。でもこの方法を使えば、MECを食べながらでもリバウンドを防ぐことはできる!その名もゆるMECだ。
ゆるMEC?ゆるーくMECをするってことかな?早く教えてくれ!
ガチMECがオススメできない理由
まずはなぜ僕がガチMECをオススメできないか、その理由を説明するよ。きっとこれを見れば、リバウンド太郎もゆるMECを選択するだろう。
なぜ僕がガチMECをオススメできないかと言うと、体に不調を来たすこともあるからです!ガチMEC食にすると、以下の栄養素をほとんど摂らないことになります。
- 糖質
確かに余分に摂りすぎた糖質は、脂肪となってしまいます。しかし糖質も、体にとって重要な栄養素です。極端に摂らなくなると、低血糖症になることもあるのです。
- 動悸
- 手足の震え
- 思考能力の低下
- ずっと体が疲れた状態
- 汗が異常に出る
- 関節炎
- 常に眠い
- イライラして怒りっぽくなる
早く結果を出したいからと言って、糖質を極端にカットするのは危険です。一日70〜130gは摂るようにしましょう。
- 食物繊維
食物繊維はその昔は「食べ物のカス」なんて言われてましたが、現在は「第六の栄養素」と呼ばれるくらい大事な栄養素なのです。腸内環境を綺麗にしてくれる働きがあります。MEC食を行なうと、自動的に食物繊維が不足してしまうため、便秘になる人が多いんです。
便秘だけならまだ我慢できますが、それが続くと痔・生活習慣病・大腸ガンのリスクも高まってしまいます。
ガチMECをしようとしていた冒頭の自分、グッバイ!健康的に痩せるためには、色んな栄養をバランスよく摂らなければいけないんだな。
ゆるMECで健康的に痩せる!
僕がオススメしているのは、ベースのMECの量を減らして、ほどほどの糖質とたっぷりの食物繊維を摂るゆるMECです!
少なめの卵かけご飯、葉物野菜たっぷりのサラダ、チーズインハンバーグ!これぞゆるMEC!ストレスもなくて長く続けられそうだろ!ガチのMECとは違い、痩せるスピードは落ちるけどな。ということは
ホメオスタシスが発動しにくい!そして普段から糖質を少しずつ食べてるから、急に糖質を摂った時の糖質の自動ドカ食いを防ぐことができる。すなわち
リバウンドしにくいということか!
そういうことだ!こちらの記事では、もっと詳しく解説しているからぜひ読んでみてくれ!
しかし、ベースのMECの量を減らすことによって、ガチMECと比較すると脂肪を燃焼させる筋肉を作る効果は薄まります。普段から運動をする習慣を身につけ、脂肪を燃焼しやすい体づくりをしましょう!
たった4分なんですよ。でもかなりきつくて、汗だくだくになります。「忙しくて運動できる暇なんてないわー」というあなたも4分あればできます!これなら毎日続けられそうですよね。
まとめ
- MEC食は肉・卵・チーズを一日決まった量を、カムカム30して食べる食事療法。糖質を摂る量が自然と減ってくるので、結果的に糖質制限と同じようにダイエット効果が期待できる。
- MEC食は糖質を摂る量が少なくなる。そのため体内の糖分を脂肪にどんどん変えるはたらきがある、インスリンの分泌を抑えることができる。また糖質が少なくなると、余分な中性脂肪や体脂肪が燃焼される!
- ガチのMEC食は、短期間で痩せる効果が見込めるが、ホメオスタシスが発動しリバウンドしやすい。
- ガチのMEC食は、やめてから急に糖質を摂るとどんどん脂肪に変換されて、リバウンドしやすい。
- 健康的に痩せてリバウンドも防止するのならゆるMECがオススメ、プラスで運動もしよう!
自分で判断してガチMECをする前に、ブッチーに相談して本当によかった!これで俺はゆるやかに痩せて、リバウンドしにくい健康体をゲットできるぜ!
なんだか表情も晴れ晴れとしているね♩期待しているよ。君の万年リバウンド人生に、ピリオドが打てることを!今回はゆるMECの紹介をしたけど、実はお魚にも豊富なタンパク質が含まれているんだよ。これで食べ物の選択肢が拡がるね♩
ブッチー、俺今回のダイエットこそ絶対成功させてやる!その名もMEC食ダイエット。一年間で50kg痩せた成功例もあるんだぜ。ルールはたった二つでとても簡単なんだ。
な!これなら簡単そうだろ?