食物繊維は善玉菌のエサになる?そして、どんな効果があるのか?

こんなお悩み、ありませんか?

「なんだか最近、おなかの調子がわるいわぁ。」

「今月食べすぎて、肥満気味。」

「全然、お通じがこない。」

実は、これらは全て、腸の働きが弱くなって起きるものです。腸内細菌の中でも、特に健康に重要なのが善玉菌。聞いたことある人も多いのではないでしょうか。健康に重要な働きをするのなら、元気に働かせたいですよね。そのためには・・・。

食物繊維をとってください!

ただし、善玉菌のエサになるのは、水溶性食物繊維だけです。不溶性はエサにはならないんですね。水溶性食物繊維は、納豆やオクラ、柑橘系、ゴボウなどに多く含まれています。

善玉菌のエサになるのは、水溶性だけ!

食物繊維とは、人間の酵素では分解・消化できない成分の総称です。意外かもしれませんが、炭水化物の仲間です。大きく、水に溶ける「水溶性」と溶けない「不溶性」に分けられます。先ほどの通り、善玉菌のエサになるのは水溶性だけです。

善玉菌は健康にいい働きをしてくれる

善玉菌とは、3種類ある腸内細菌の1種類のこと。善玉菌は、多いと健康に良い働きをしてくれるものです。善玉菌の他に、あまりいい働きをしない悪玉菌と、多い方の味方になる日和見菌があります。

善玉菌といえば、乳酸菌やビフィズス菌やLG21、フェカリス菌(FK23菌)、アシドフィルス菌などが代表的ですね。主に、悪玉菌の増殖や定着を防いで感染を予防したり、有害物質を排出したりしてくれます。お肌トラブルを改善する働きも。

次項では、それぞれの特徴をみていきます。

善玉菌の種類

最近は、腸活がブームなこともあり、ヨーグルトにはほとんど乳酸菌が入っています。また、カルピスやヤクルトなどの飲料にも乳酸菌が含まれているものが増えてきました。むしろ、多すぎて、どれが本当にいいものなのか、判断に迷っちゃいますが(笑)。

僕の母も、医療関係の仕事をしていますが、デザートにヨーグルトが増えましたし(もちろん乳酸菌入り)、R1も飲んでました。明治にお金をつぎ込んでますね(笑)。

とはいっても、「乳酸菌ってなんなのよ!」という人が大半だと思います。

なのでここでは、乳酸菌やその仲間がどんなものなのか、一つずつ見ていきましょう。

乳酸菌

乳酸菌は糖を消費して乳酸という物質を作る細菌の総称です。腸内細菌のバランスを整える働きがあります。腸内を酸性にして腐敗を防いだり、腸の蠕動運動(食べ物を次へ次へと運ぶ、筋肉の運動のこと)を促進し、便秘を改善したりします。免疫向上やコレステロール値の低下もできる、という研究データもあります。

まぁ、だからこそブームになってるんですけどね。

ビフィズス菌

これがおそらく、一番有名な細菌じゃないかと思います。腸内細菌のおよそ10%を占めています。全部で30種類見つかっていますが、人の腸内からはそのうち10種類ほどのビフィズス菌が検出されています。他の善玉菌と同じように、腸内環境を整える働きがあり、さらに、免疫機能を高めてくれるので、がんやアレルギーを抑制したり、感染を予防したりしてくれます。

LG21

これは、僕もお世話になっている明治が発見しました。なので、明治のヨーグルトに含まれています。他の細菌と違って「胃で働く」という特徴があり、酸性の環境でも増殖が可能で、その能力も非常に高いです。例えば、胃がんや胃潰瘍の原因の一つといわれているピロリ菌を抑制する働きがあることがわかってきました。

オリゴ糖もエサになる

水溶性食物繊維が善玉菌のエサになることは先ほど述べました。

しかし、実はオリゴ糖も善玉菌のエサになります。オリゴ糖を多く含む食材としては、ゴボウや大豆などです。特に、良質なオリゴ糖を摂取する場合、大豆か大豆製品がオススメです。

ただし、注意すべき点があります。

オリゴ糖は善玉菌の好物なので、腸に入るとすぐに食べられ、発酵分解されてしまいます。

大腸の最後の方まで届かないんですね。なので、最後の最後まで、しっかりとケアをしたい場合は、やっぱり食物繊維がいいです。最新の研究では、大腸全体に良効果を及ぼす成分として、「イヌリン」が注目されています。

※発酵分解とは、善玉菌などの微生物の活動のうち、人間にとって有益な働きのこと。逆に人間にとって無益、または有害な働きは腐敗、といいます。「人間にとって」で言葉が変わるんですね、なんて都合のいい話。

注目の成分「イヌリン」も善玉菌のエサになる

イヌリンは、糖の仲間です。しかし、人間はイヌリンを分解する酵素を持っていないため、ほとんど吸収されず、排出されてしまいます。腸で発酵分解されると、フラクトオリゴ糖になります。また、水分を含むとゲル状になり、糖質の吸収を抑えます。善玉菌のエサになる性質も持っています。糖尿病の予防効果やダイエット効果がある、と言われています。

発酵性食物繊維とは?

発酵性食物繊維とは、食物繊維を水溶性・不溶性とは違う基準で分類したもので、善玉菌のエサになるものです。その後、短鎖脂肪酸という物質を産生します。短鎖脂肪酸の多くは、腸の活動のためのエネルギーに使われ、一部が身体に吸収されます。身体に吸収された短鎖脂肪酸は、次のような働きがあります。

  • 脂肪の蓄積防止
  • 食欲を抑制
  • 脂肪の燃焼を促進

これらの働きが、総合して肥満防止やダイエットに効果的だといわれています。

最近流行りの「なんだかバイオティクス」とは?

最近、よくききますよね、「なんとかバイオティクス」という言葉。3つあるので、それぞれの意味をのせてみました。

  • プレバイオティクス・・・腸内の有用菌の働きを促す物質
  • プロバイオティクス・・・健康に利益をもたらすと考えられている微生物
  • シンバイオティクス・・・上記2つをうまく組み合わせて摂取すること

なんだか難しそうですね。これらの違いについては、詳細に覚えておく必要はない、と私は思っております。

ただ、一つだけ!覚えておいてほしいことがあります。

その前に、少しだけ当たり前の話をします。

そもそも、腸内細菌は私達、人間が食べたものの成分の中からしか、エサにできません。また、エサだけを摂取しても、それをエサとする微生物がいなければ、何の意味もありません。

つまり、善玉菌と、善玉菌がエサとするもの、その両方をバランスよく摂取することが必要です。

覚えておいてほしいのはこのことです。これを、広い意味で、英語で、カッコよくいったものが「シンバイオティクス」です。

まとめ

今回の記事をまとめました。要点は3つです。

  • 水溶性の食物繊維は善玉菌のエサになる。
  • 腸内では、善玉菌が多い方が健康的。
  • 善玉菌を含む食材と善玉菌のエサになる水溶性食物繊維の、両方を摂取するべし!

※ただし、水溶性のみを摂取していればよいわけではありません。他の栄養素もバランスよく摂取することが大切です。なので、もちろん、不溶性の食物繊維もちゃんと取ってくださいね。バランスが大事です!

腸活、菌活をしている健康意識の高いあなたには、ぜひ実行して、健康になっていただきたいです。

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