食物繊維が痛風に効果があるって本当?命に関わる前にできること

皆さん痛風ってご存知ですか?
そうそう「風が吹くだけで痛い」ってやつです。

「本当に風が吹くだけで痛いの?」
それは経験した人でなきゃわかりません。僕もその一人。だけど、とんでもなく痛いことだけは知っています。

僕の父は痛風もちです。文字通り「風が吹くだけで痛い」という場面を見たことがあります。
痛くてまともに歩けないんですよ、何をするにもめちゃくちゃ痛そうでした。

滅多なことで休みもしない父が、風邪もほとんどひかない父が仕事に行くどころかトイレに行くのもままならず(なんとか行っていましたが)、ほぼ寝て過ごしたイメージがこびりついています。

人によっては動くことも出来ず、尿瓶(しびん)で何とかしたという話も聞くほど。
痛風に一度なってしまうと、痛み止めと湿布とで落ち着くまで待たないと治療ができないという恐ろしい病気。

さらに恐ろしいことに、この痛風一度なると何度も続くという(一年に数回など)話も聞きます。
そんな痛風、薬でしか予防ができないのでしょうか?そんなことありません、私たちには魔法の食材「食物繊維」がついています。

どうか痛風になったことがある人も、痛風予備軍の人もこれを読んで「風が吹くだけで痛い」痛風からおさらばしてください。

痛風はどうして起こる?

まずは痛風の話には欠かせない「尿酸」「プリン体」についてお話したいと思います。

痛風の原因、尿酸とは何?

健康診断の項目に「尿酸値」っていうのを見たことがある人もたくさんいるはず。「見たことないよ」と思った人は、前回の結果が手元にあるのであれば見てみてください。なければ次回の検診では注目してみてくださいね。

この尿酸という物体、基準値を超えて(7.0㎎/dl以上)血液中の濃度が高くなると、固まって結晶をつり出します。その結晶が原因で関節炎になる=激痛が起こるというわけです。

痛風は初め足のしかも親指にできやすいと言われているのですが、その理由はまだはっきりしていません。所説ありますが、体温が低く刺激の多い場所に溜まりやすいのではないかという理由から、足の親指なのだそうです。

痛風はなると、明らかにその部分が赤く腫れます、「アメリカンチェリーのよう」という人もいます。
どちらにしても、痛風の原因である尿酸は明け方に溜まりやすく、発症しやすいと言われています。

寝てたら激痛で起きた、とか、明け方起きたら立てないほど痛いとか、考えただけでもぞっとします。
さて、この尿酸どうして溜まるのか?これは「プリン体」が大きく関係しています。

プリン体とは?尿酸との関係

プリン体と聞いて「プリンと関係あるの?」と思う方もいるでしょう。「プリン体」と「プリン」は全く別物です。

「おいしそうな名前」と思う人も多いでしょう、実はプリン体、おいしいんです。プリン体ってうまみ成分なんですよ。だからプリン体の多いものっておいしいんですよねー。

「おいしい話には裏がある」でなく「美味しいものには裏がある」状態ですね。だからと言って、おいしいものを食べずにいられるか、そんな拷問耐えられるわけがありません。

さて、このプリン体ですが、実のところ体に必要な成分で、摂ったら絶対ダメな悪者でもないんです。体を動かすためにエネルギーの伝達をしたり、細胞の生まれ変わりにもかかわっているんです。

プリン体は必要なくなったら肝臓で分解されるのですが、その分解されるときに「尿酸」が出てしまいます。本来であれば排泄物+汗として体の外に出るのですが、プリン体が多すぎて、多くの尿酸が出来上がると処理しきれず、血液内の尿酸が増えてしまいます。

プリン体が多い食べ物のなかには意外なものも含まれているんですよ。

youtube:たか&ともチャンネル

こうやって痛風は「尿酸」「プリン体」が原因で起こると言われているわけです。

昔はおいしいものを食べるから「痛風=ぜいたく病」と言われていましたが、今ではその考え方は変わってきています。食生活はもちろん、ストレス、遺伝子関係など、原因は多岐にわたり、「生活習慣病の一つ」としてとらえられるようになっています。

痛いだけでない、命に関わるって?

前述したように痛風になると激痛です、足を床に付けただけで針に刺されるほどの痛み、さらに足を付けなくても痛むという恐ろしい病気です。

本来であれば病院に行くでしょうが、痛風って痛いだけかと思ったら、あまり気にしていないと「命に関わる」病気にもなる可能性があります。

腎臓に影響

腎臓には2種類の影響があると言われています

透析が必要?腎不全に

尿酸」が腎臓に溜まることにより、腎臓の機能が低下。腎臓の機能が低下することによって尿酸がたまりやすくなりさらに腎臓の機能が低下という悪循環に陥ります。

結果、腎臓が機能しなくなるため、人工的に腎臓の役割を果たすしかなくなります。「人工透析」が必要となります。老廃物が処理できないと体の機能も落ちてしまうため、最悪命を落としかねない原因になります。

世界三大激痛!?尿路結石

尿路結石もとんでもない痛みを引き起こすと聞いたことはないですか?

youtube:ヒューマンバグ大学_闇の漫画

世界三大激痛と言われているほどの痛み。風が吹いても痛い痛風よりも痛いんですよ。あり得ない、想像できないです。

尿酸がたまることで尿管に結石が出来上がり、とんでもない痛みを引き起こすこの病気。これも痛風と同じ「尿酸」が原因です。

ちなみに、結石が尿管をふさいでしまうと、感染症を引き起こし「腎不全」→「人工透析」になりますので、やはり命の危機にさらされることになります。

尿酸+生活習慣病で心臓や脳の病気に?

尿酸値が高い+生活習慣病となると、さらなる病気を引き起こします。原因は「動脈硬化」のリスクが上がるためなのですが、動脈硬化により、以下の病気を引き起こします

  • 脳卒中:脳血管が詰まったり、脳内に出血が起こるため脳の機能が低下。命を落とす可能性があります。
  • 心筋梗塞:心臓の血管が詰まるので心臓に栄養が行き届かなくなり、最悪心停止になる可能性があります。

そうなんです、たかが「尿酸」されど「尿酸」、痛風だけでなくこんな病気が引き起こされるとなると、どうやったら予防できるのか、知りたくなってきませんか?そこで登場、食物繊維の出番です。

痛風と食物繊維の関係

「なんで痛風が食物繊維とかかわりあるのか?」「プリン体の多い食事を止めればいいんだろう」という声が聞こえてきそうですが、食物繊維を摂ることで、痛風の原因「尿酸」を下げることにつながります。

プリン体に働く

尿酸」の原因となる「プリン体」は、口から食物として摂取した後、腸で吸収されます。そこで活躍、食物繊維です。食物繊維はこのプリン体が腸から吸収するのを阻害する働きを持っています。

食物繊維を摂取すればプリン体が吸収されないということは、「尿酸」をつくる量も減り、痛風が起きる可能性が低くなるというわけです。

尿酸に関係する中性脂肪にはたらく

中性脂肪と尿酸って一見関わりないように見えて、かなり密接したかかわりを持っています。

中性脂肪にはプリン体の分解を促す物質が分泌されます。分解を促すならいいのでは?と思われがちですが、少し前に話したようにプリン体が分解されれば「尿酸」が出ることになります。

そのプリン体の分解を促進する物質が中性脂肪によって出てしまうとすれば、中性脂肪が多ければ多いほど「尿酸」がたまりやすく「痛風」になりやすくなるというわけです。

そこで再登場、食物繊維です。

食物繊維は胃や腸の消化管を通るとき、いらない糖や脂質を包んで便と一緒に排出してくれる働きがあります。

また、コレステロールから作られる胆汁酸も腸から吸収され、再利用されるのですが、この胆汁酸を食物繊維が包んで便と一緒に排出してしまいます。

そのため新しい胆汁酸を作るためにコレステロールを使用する必要があり、結果的に体内のコレステロールを減らしその共通関係である中性脂肪も減るという嬉しい働きもあります。

こうやって、直接痛風のものとなる「プリン体」に働きかけてくれたり、間接的に中性脂肪に働きかけることによって「プリン体」が減少し「尿酸」できにくくなり、「痛風の予防」になるというわけです。

まとめ

  1. 痛風の原因は「尿酸」そのもととなる「プリン体」によって引き起こされている。
  2. 痛風だけでない、「尿酸」が引き起こす命に関わる怖い病気とは。
  3. 食物繊維を摂ることで、直接的・間接的に痛風のもととなる「プリン体」に働きかけ、結果痛風を予防することができる。

食物繊維は便通だけと侮る事なかれ、第六の栄養素として注目されるようになりました。あなたもその第六の栄養素「食物繊維」を積極的に摂取して、痛風に悩まされることのない生活を送りましょう。

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