「あんた、かたいんけのう!」
どうですか?福井方面の方、 使い方、あってますかね?日本語で、あなた、元気だね、らしいです。
それと、ご存知でした?
あの、「ちょ、待てよ~」の「ちょ」も福井の方言だそうです。
さて、福井県は言わずと知れた、「都道府県幸福度ランキング」(2020年版)で4回連続総合1位の県です。実に堂々としております。福井に行けば、幸福な仕事に巡り合えるかもしれません。
しかしです。何故そんなに幸福なのでしょう。何かしら秘訣があるようです。お仕事探しにも役立ちそうです。
今回は、その秘訣がひっで(訳:凄く)半端なかったので、福井の「ふるさと副業」に触れつつ、秘訣もご紹介することにしました。
未来戦略アドバイザー現る

福井の「ふるさと副業」の取り組みがアツいんです。他の自治体からは、「福井方式」「福井モデル」などと呼ばれ、注目されているそうです。興味津々で見られています。
なかなかのプレッシャーの中、福井は今日も頑張ってます。
気になる。福井モデルとは何ぞ?
ガオ

早速気になるワードが出てきました。「福井モデル」とは何でしょう。
福井では、都心で働く会社員に向けて、「副業・兼業限定」で「ふるさと副業」の求人をしたそうです。2019年9月のことです。当時、「地方兼業」に限定した公募は都道府県で初めてだったそうです。狙い撃ちです。
そして、自治体であるにも関わらず、民間の転職サイトと連携するという離れ業を使ったそうです。意図を感じます。福島の本気が見て取れます。
県が募集したのは1~2人だったのですが、そこに421人が応募、結果4人が採用されました。都心部の「活きのいい人材確保!」です。快挙です。
今回の公募から、421人もの人材が地方で働きたいと思っていることがわかりました。福井に限らず、地方兼業の可能性が広がります。福井の取り組みは、他の地方の活性化につながるヒントとなり得ます。
都心部への人口集中、地方の過疎化が問題となってから長い年月が経っています。地方は何とか人口を増やそうと考えますが、地方だけ極端に出生率が上がるものではありません。
都心部に人口が集中する要因の一つに、「地方にない仕事がある」があげられます。地方で働きたいニーズはそこそこある。でも、地方には仕事がない。ジレンマです。
福井は考えました。仕事がないなら作ればいい、と。
今回の福井の試みから浮き彫りになることがある。地方で働きたいというニーズが高いことだ。しかし、移住となるとハードルが高い。 そこで、「地方兼業」という手段に落ち着いた。こうした人たちの間で、将来移住する人が現れるかもしれない。 いわば、「急がば回れ」政策と言えよう。
ジャパン・インデプス
新たな称号、「急がば回れ」政策、頂きました。
ずいぶん引っ張りました。先に選ばれた活きのいい4人は「未来戦略アドバイザー」と命名されました。未来の戦略です。まだ見ぬ未知の世界に対する戦略です。強そうです。どんな武器を携えているのでしょう。
アドバイザーに課されたミッションとは?

求む。要件はこれです
◉「伝える」ことに関しアイデアやノウハウをお持ちの方
◉ 広報やマーケティング戦略の経験や実績のある方
◉ 長期ビジョンの中身や策定プロセスを魅力的に伝えられる方
◉「小さなことでも、出来るところからやってみよう」と考えられる前向きな方
◉ 兼業期間:元年11月~2年3月末で月2回程度の勤務
引用元: 福井県長期ビジョンfacebook
1回の勤務あたり報償費として2万5千円と、規定の交通費を支払われるそうです。 月2回ですから、5万円程になるのでしょうか。
「前向きな方」には1500名程度は該当するでしょう。皆さん、熱意はあります。地方で働きたいんです。しかし、他要件で421名に絞られました。狙い撃ちの中の狙いです。福井はどこまでも狙います。
福井の担当者はこう回想します。「PR活動や誰にどうやったら効果的に伝わるかとか、公務員は弱いんです。そこは得意な方、専門の方のお力を借りることにしました。理にかなってると思います。」と。
自らの弱点を認め、都心部の専門家の知識、お知恵を拝借しましょうとの決断です。
どうでしょう、この柔軟さと潔さ。立っている者は親でも使え、の精神でしょうか。餅は餅屋、こっちの方がしっくりきます。ここでも、福井県の本気がうかがえます。
任務はこれです
福井では、現在、20年~30年先を見越した「長期ビジョン」政策を練っているそうです。このビジョンを浸透させるために一役買っていただこう、と考えたのです。
任務の内容です。
◉ ターゲットごとのメッセージングやイベント等の検討・実施
◉ オリジナルの広報ツールの検討および開発
◉ イベント等参加者にコミットメントし続けてもらうための戦略の検討および実施 など
引用元: 福井県長期ビジョンfacebook
ひと言で言うと、 飛び切りイケてるPR作戦を考えて下さい、ですね。
では、この戦略部隊の活躍の舞台である「長期ビジョン」とはどのような内容なのでしょう。見てみます。
みんなで描こう「福井の未来地図」 with アドバイザー


ヤバい、
ふくいは本気だ
ガオ
長期ビジョン
2023年、北陸新幹線が福井県敦賀市まで延長されるそうです。このことで、以下のような効果があるそうです。
- 東京ー福井所要時間(JR)が約3時間30分から40分短縮
- 交流人口 1,5倍以上増加
- 経済波及効果 年間約210億円
- 雇用創出効果 年間約1,900人 (北陸経済連合会調査より)
さらに、2030年度までには新大阪まで伸ばして欲しいとお願い中であり、2040年ごろまでには、リニア中央新幹線…や自動車道の延長…、土地勘がないのでさっぱりですが、要は全部繋がるぞ、との見込みのようです。
どうでしょう?10年刻みでトントン事が進んでいきます。どんぶり勘定ではありません。福井県民の根っこは越前商人です。商人が勝機を見誤ることはありあせん。
今から約20年後、福井を取り巻く交通網が整備され、福井県を訪れる人の増加が予測されるのです。先を見越して働き方や暮らし方を考えていく必要があると考えたのです。
こうした背景から、20年先を見据えた長期ビジョンづくりが進められ、「未来戦略アドバイザー」の設置はその一環にあります。長期ビジョンの重要なピースです。
「飛躍する福井」コンセプトは「とんがろう、ふくい」
長期ビジョンの根幹である、「働き方」・「暮らし方」は県民一人一人に深く関係してくることです。だからこそ、少しでも多くの人に関わってもらい、「自分ごと」として感じて欲しいとの願いがあります。
コンセプトはは「みんなで描こう『福井の未来地図』」だそうです。
- 「自信と誇りのふくい」 福井らしさを大事にしよう、福井の良いところをもっと磨いていこうじゃないか。県民が誇りを持てる、魅力的な県にしようじゃないか、との意味です。
- 「誰もが主役のふくい」 人口減少はやるせないです。が、一人一人に期待される役割が広がります。個々の活躍のチャンスも増えます。互いを認め合い、尊重し合って共に生きる社会をつくろうではないか、との意味です。
- 「飛躍するふくい」 交通の便を良くし、AI・IoTなどの技術革新を活かして、福井県の産業の新たな可能性を見出そうではないか、との意味です。
新幹線の県内開通が迫っていることから、最初の5年は「飛躍するふくい」に力を入れるそうです。そのテーマは、「とんがろう、ふくい」です。「ふくい」がどんどん出てきます。目一杯ハッパをかけてきます。
未来戦略アドバイザーに託された任務は重責です。まず、最初の敵は「AI・IoT」です。これを、県民に分かりやすく説明し、知ってもらわなければなりません。
どのように説明しますかね。手荒い説明をしますと、AIはドラえもんっぽい何か、IoTは、膨大な情報を集める高性能のお掃除ルンバみたいなもの、でしょうか。但し、滅茶苦茶お金がかかりますよ、と。
ですが、この技術が浸透した暁には、相当「とんがっている」ことでしょう。
そして、これらが絵に描いた餅ではない実例をひとつ取り上げます。
福井県鯖江市です。
鯖江市は日本一のめがねの産地だそうです。日本製めがねのフレームの約95%を生産しているそうです。他よりも物事が良く見えているのでしょう。紹介したいのはこちらです。
鯖江市には、「鯖江市民主役条例」というものがあります。
市民が主役の条例です。「誰もが主役」の体現者です。度肝を抜かれました。ここまでするんです。本気ですから。
今回の未来戦略アドバイザーの取り組みを足掛かりとし、今後は、県内の中小企業と都心部のその道のプロとを組み合わせる仕組みを作ることを目指すそうです。
こうした 地域に根ざす企業の強みと都心部の専門技術の共演 は、福井の産業をさらに発展させることとなるでしょう。「ふるさと副業」の需要が増え、可能性は広がります。
未来戦略アドバイザー~仕事の流儀~

未来の戦略者たちは、どのような経緯でこのプロジェクトに参加するようになったのでしょう。さらに、ここでそのお仕事ぶりを紹介します。
動機: 福井県の高校卒業後、進学を機に上京、都内のPR会社などで10年以上にわたり広報・PRの仕事をしてきました。応募の理由は、「これまではふるさと納税をするくらいしか故郷に関われなかった。自分の持っている技術で貢献できるチャンス」という思いからです。
お仕事: 長期ビジョンに関する各分野の専門家を招いたセミナーを企画。県民が内容に興味を持てるよう、県庁の方が主体となったSNSでの情報発信を行っています。
動機: 福井県出身。自動車メーカーで販売の経験を積んだ後、現在もマーケティングの仕事をしています。本業でも福井県にお世話になっており、「恩返しの形を模索していた」中での応募でした。
お仕事: 未来についての意見交換、発信する場を主催する取り組み「FUKUI未来トーク」を企画・実施しています。
動機: 東京都出身。雑誌の編集等の仕事をしています。これまでは福井と縁はありませんでしたが、「福井モデル」を始め、幸福度や世帯年収が高く、社長輩出数も随一という福井県の特殊性に興味を持ったそうです。
お仕事: 長期ビジョンの方向性を、県民に伝わりやすい形に落とし込んだり、インターネットを活用したメッセージ発信を行っています。県庁職員などに対して「伝え方講座」の実施も計画中です。
動機から見えてくるのは、当然ふるさとへの愛情、愛着が根底にあるということです。恩返しをしたい、との思いも強いです。ここで注目したいのは、「特殊性への興味」というところです。
非出身者を呼び込むためには、その土地に魅力があること、それを発信することがいかに大事かがわかります。「ふるさと納税」で言えば、特産品目当てで利用する、というのと似たような構図でしょう。
最後に、兼業副業の悩みと対応についても生の声をお伝えします。大事なことなので、ざっくりと箇条書きにしました。
兼業副業の悩みと対応
アドバイザーの朝は
早い

- 非出身者は「外から地域に入る」難しさを感じることもある
- 福井を知らない人に何ができるのか、と指摘された
- よそ者だからこそ持ちうる視点や、キャリアから来る強みを明確に する。本業で培った「聞く力」が役立った。
- 都心部に住んでいるからこそ感じられる福井の良さや、相手に対するリスペクトを言葉にすることが大切
- 「ふるさと副業」のなかにはリモート業務だけで完結できるものもあるが、この福井県の未来戦略アドバイザーの場合は、月に1回現場に通う故の課題もある
- 福井まで片道4時間ほどかかるので、長距離移動による体の負担はある。2拠点生活にしばらくは慣れなくて、体調を崩したりもした
- 企画の仕事は明確にオンとオフを分けられるものではないので、常に頭の片隅にある
- 自分の時間も体力も有限なので、さまざまなサービスを活用して家事を短縮するなど工夫は必要
- 本業からの理解を得ることも大切
やはり、本業をこなしながら、家庭もありつつ仕事を全うするのは簡単なことではありません。ですが、周囲の理解・協力は勿論のこと、「やりがい」があるからこそ、幾多の困難も乗り越えていけるのでしょう。
まとめ

- 今回福井が行った、都心で働く会社員に向けた「副業・兼業限定・ふるさと副業」の求人は自治体では初の試みであり、兼業副業の可能性を広げます。
- 都心部の専門家の知識 を県の事業に取り入れたい 、との思いから未来戦略アドバイザーを採用、活動が功を奏しています。
- PR活動は公務員の弱い分野。自分たちの弱点を、その分野を専門とする民間で補うのは、理にかなっていると言えます。
- 地域に根ざす強みと都心部の専門技術の共演で、産業はさらに発展するでしょう。
裏まとめ
- 全国の親御さんは、地元を離れたお子様に「ふるさと小包」をせっせと送りましょう。
- 恩は売れるときに売りましょう。きっと、たぶん返ってきます。
- ふるさと納税の返礼品は大事です。
- 何でも良いです。「おらが街」の全国1番をつくりましょう。ハクがつきます。数字が大事です。
おわりに
「ふるさと納税」の発祥は福井県だそうです。今回、福井の副業事情を調べるうちに様々な発見がありました。
皆さんも、自分の故郷を今一度調べてみてはいかがでしょう。思わぬ発見があり、帰りたくなるかもしれません。
かぁちゃん…。
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