

もう誰でもいいから、助けて…。数年前、僕は毎日ずっと誰かにそう願っていました。心が痛くて重くて、大きな石が入っているかのようでした。辛くて苦しくて…自分では、この気持ちをどうしようもできなかったんです。
あの頃は全てが敵に見え、自分の心を守ることで精一杯でした。心が異常に敏感で、家族の何気ない一言でも、傷ついていたんです。家族にわかってもらえず”意志が弱い””考え方を変えろ”と言われ続け、辛いだけの日々でした。
しかも僕の心が病になった朝、体力が突然全くなくなってしまったんです。今までは普通の生活していたんです。しかし、休みながらじゃないと洗濯物も干せない。5分動いただけで、30分以上横になって休まないと、動けなくなってしまいました。
心と同じくらい、体力もなくなったんです。2.3ヶ月後、なんとか車に乗って出かけられる気力と体力が戻りました。精神科に通い、薬やリハビリを受けて少しずつ回復し、今に至っています。 心と体は一心同体。
理解してもらえないことの辛さ、なかなかよくならないことの焦り…。余計に自分を追い込んでしまうんですよね。僕も経験したので、わかるんです。
しかし、よくならない事ばかりを見つめないでください。幸せは、自分の心でしか感じられないんです!僕はその事に気づくまで、かなり時間がかかっちゃいました。突然そんなこと言われても…と思いますよね。
少しでも心が軽くなるよう知識をつけ、おまじないを試してみませんか?知識があると、これからの生活にきっと役立つと思うんです。心の病になっていない人も、いつ自分の心に起こるかわかりません。鬱は”心の風邪”とも言われているんです。
予防法でもあるので、一緒に知識を深めていきましょう。
鬱とは何か。
欝とは身体的ストレスや精神的ストレスなど様々な要因が重なり、脳に機能障害が起きている状態です。また全ての物事をマイナスにとらえるのが特徴です。
欝になりやすい人の特徴は以下の6点です。
- 真面目すぎる人。
- 人あたりがいい人。
- 責任感が強い人。
- 話せる人が少ない人。
- 生活が乱れている人。
- 物事を冷静にとらえる人。
仕事や人間関係、勉強などを頑張り過ぎたり、これでもか。というくらいストレスを溜め込みすぎてしまったために、鬱になってしまうんです。また最近では欝病の方が増えています。理由は2つあります。1つめが「世の中の価値観」です。
昔は「仕事がすべて。」 という考え方が主流でしたが、現在は逆に「働きすぎている。」という指摘があり、「仕事がすべてではない」という価値観も増えてきました。そのためどれが自分にとって「正しい価値観」なのか考えなければならなくなり、悩む方が増えました。
2つ目は「インターネットの普及」です。ネットは様々な人と繋がるというメリットがありますが、人間関係がネットで完結してしまうパターンが多いため、外出をしないというデメリットも存在します。またSNSなどで他人が自慢げな情報ばかりでています。
つい自分と比較してしまい、マイナスな考え方に陥り、気分が落ち込んでしまいます。「自分は駄目な人間だ。」考えてしまう負の底なし沼に浸かるのです。さらにインターネットの普及によって気軽にメンタルクリニックに通えることも増えている要因のひとつです。








鬱のタイプ。
鬱病には2つのタイプがあります。
重い鬱病 (大うつ病)
こちらは重い症状で1年で治療できるレベルではないものです。症状は以下の通りです。
- 何事もやる気が起きない。
- 好きなもの(食べ物や趣味など)興味がなくなる。
- 拒食症。
- 不眠症。
- ボーっとしてしまうもしくは異様に焦ってしまう。
- 異常な罪悪感。
- 少し歩いただけで疲れたり、気力を失う。
- 以前できたことができなくなる。
- 部屋全体に対して何を見ても自殺方法を考える。
以上が重い鬱病の症状です。では軽い症状はどのようなものなのか次の項目で説明します。
軽い欝病(非定方うつ病)
軽い鬱病は1年以内で治るものが多いです。症状は以下の通りです。
- 感情の振れ幅が激しい。
- 昼夜逆転する。
- 過食症。
- 過眠症。
- 疲労感が強い。
- 他人の顔をうかがう。
- 日常生活や趣味は問題なし。
- 自分よりも他人を責める。
以上が軽い鬱病の症状です。次の項目では欝病のサインについてお話します。








鬱病のサイン
鬱病の見分け方がわかれば、早期に治療ができます。下記のような症状が2週間以上続きましたら病院に行きましょう。
- 朝どうしても起きられず学校や仕事に行きづらい、もしくは行けない。
- 今までに比べボーっとすることが多い。
- 腹痛や頭痛を訴える。
- 食事量が明らかに変化する。
以上が鬱病のサインです。鬱病のサインが出ている人に対して、関わり方が分かれば助けてあげられるかもしれません。次の項目でお話したいと思います。
鬱の人との関わり方
僕の経験なんですが”頑張れ!”は言わない方がいいです。鬱でない人から見ると、怠けているように見えますよね。つい”頑張れ!”と言いたくなります。しかし鬱は病気であり、ずる休みをしているわけではありません。
心の病は目では見えないので、病状がどれくらいかはわかりません。鬱の人も頑張りたいし、治したいんです!しかし、すぐには治せないし頑張れない…それが鬱病なんです。無理に何かをさせよう、ではなく本人の気持ちを理解して、尊重しましょう。
無理にさせることは心の負担になり、余計に悪化させてしまう危険性があるんです。身体のケガ以上に、治るまでに時間がかかるんです。”いつでも頼ってね”という姿勢で見守っていてあげてください。
親族の方や周りの方も、大変な思いをされていると思います。しかし鬱の方も同じか、それ以上に自分の心と向き合い、治そうとしています。どうか、そのことは忘れないでくださいね。
鬱の原因
鬱の原因として大きく3つあります。
ライフスタイルの変化直後。
例えばですが、「思っていた仕事と違う。」、「転職したら職場になじめない。」など 思ったことはありませんか。このように 環境変化直後に起こることが多いのです。以下のようなイベントが起こると鬱になりやすいといわれます。
- 就職
- 転職
- 異動
- 昇進
- 降格
- 入学
- 結婚
- 離婚
- 引っ越し
このように我々の生活には欠かせないようなイベントが原因で鬱を発症することがあります。環境に慣れないことで、プレッシャーをより感じてしまうのです。
ストレス。
ストレスには身体的ストレスと精神的ストレスの2つに分かれます。身体的ストレスの場合は、病気やケガなどで体が思うように動かなくなり、ストレスが発生することです。
また精神的ストレスの場合は人間関係や大切な人が亡くなるなどのイベントが起こり、ストレスが発生するものです。
この2つのストレスが複雑に絡み合い、自身のストレス許容量が超えると鬱病を発症します。ストレスは溜めず、発散することが大切なんです。溜めないように自身で工夫すれば鬱病は発症しません。もし瀬戸際の状態ならカウンセリングなど受けたほうがよいでしょう。
食生活に問題がある。
簡単に済ませようとして、カップラーメンやパンばかり食べていませんか?それも原因の1つなんです。実は和食には下記で紹介する、食物繊維が多いんです。しかも栄養のバランスも良く、欧米の物よりも低脂肪、低カロリーなんです。
和食には、心と身体の健康とバランスを守る、ビタミンやミネラルが多く含まれているんです。食の欧米化が進み、心身に必要な栄養素が不足してしまっているんです。ハンバーガー、手軽でとっても美味しいですよね。
僕も大好きです。しかし自分の健康のために、頻度を少なくして、和食を取り入れるようにしてみてください。








けんちん汁。鬱病予防のレシピ
材料
牛肉(スライス又はミンチ) 2〜3枚分
ごぼう(笹がき) 1/2本
人参(銀杏切り) 1本
大根(銀杏切り) 1/3本
こんにゃく(手でちぎる) 1枚
椎茸(スライス) 3笠分
里芋(乱切り) 5〜6個
調味料A
昆布つゆ 100cc
砂糖 大さじ1
鰹だし顆粒 大さじ2
出汁
水 1L
鰹節 一掴み
引用: うつ予防!身体に優しいけんちん汁 by だらず食堂
作り方
1【出汁】沸騰した湯に鰹節を入れて出汁をとり、牛肉+野菜+【調味料A】を入れて大根等に火が通るまで(15分程度)煮ます。
2 煮えたら器に盛り、刻みネギ+七味をかければ出来上がりです。
引用: うつ予防!身体に優しいけんちん汁 by だらず食堂




心を軽くするおまじない
1. セロトニン
セロトニンは”安心”や”幸せ”な気持ちにさせてくれるため、幸せホルモンと呼ばれているんです。副交感神経を刺激して、OFFの状態に切り替えてくれるんです。
またセロトニンは、ストレスに分泌され興奮させるホルモン”アドレナリン”やノルアドレナリン”の分泌を、コントロールしてくれるんです。この2つのホルモンの働きを抑えるためにも、セロトニンを増やすことが重要なんです。
お風呂に入ってリラックスしたり、太陽光を浴びると分泌されるんです。僕のおススメは”口角を上げる”ことなんです。楽しくなくても、脳が楽しんでる!と勘違いして、セロトニンを分泌してくれるんです。いっぱい勘違いしてもらいましょう。
あと、セロトニンの材料を摂取することも重要なんです。実は、セロトニンは腸と脳で作られているんです。しかし腸のセロトニンは、脳血液関門という場所を通れないので、脳の中に入れないんです。
脳血液関門は、脳に不要なモノが入らないように見張っている場所なんです。ではどうしたらいいかというと、セロトニンの材料であるトリプトファンとビタミンB6を摂取すればいいんです。
この2つの材料は関門を通れるので、脳内でセロトニンを作ってもらえるんです。トリプトファンは牛乳などの乳製品に、ビタミンB6はイチゴのような果物に多く含まれているんです。
もっとセロトニンのことを知りたい!という方は、こちらのブログをご覧ください。神経伝達物質として、アドレナリンなど他のホルモンと一緒に詳しく紹介しています。
2. 質の良い睡眠(メラトニン)
睡眠不足は、コルチゾールの分泌を増やすのです。しかも睡眠の質が悪いと、脳と身体のメンテナンスが行き届かなくなり、体調不良を起こします。例えば頭痛、怠い、注意力散漫、イライラしやすくなるなどです。
身体も心も安定させるために、睡眠はとても重要なんです。どうしたら質の良い睡眠をとれるかというと、メラトニンというホルモンに働いてもらえばいいんです。またホルモンがでましたね。ホルモンは感情だけではなく、血液に乗って臓器に指令を送るものでもあるんですよ。
メラトニンは朝日を感知してから、約14時間前後に分泌するタイマーをセットするんです。感知してから分泌が減り、かわりにセロトニンが分泌されます。
14時間前後の夕方か夜に、少しずつメラトニンの分泌が始まるんです。これが眠気です。そして寝ると、たくさん分泌されます。そして朝…とサイクルができます。
このサイクルは、注意することが3つあるんです。まず1つ目、寝る1時間から30分前はテレビやスマホを見ない。メラトニンは目から光を感知するため、暗がりでスマホをやってもバレてしまいます。
2つ目は朝日を浴びること。朝日を浴びて感知されないと、タイマーをセットしてもらえません。またセットする時間が遅いとその分、分泌する時間も遅くなります。朝早めに太陽光を浴びるようにしましょう。
3つ目はリラックスすること。リラックスしなければ、いくら分泌されても眠気はきません。好きな音楽を聴くことはいいんですが、ドーパミンつまりテンションが上がる音楽は、脳を興奮させてしまうため、リラックスできません。
これらの3つの事を注意しつつ、質の良い睡眠を心がけてみて下さいね。メラトニンはどうしたら増えるのかというと、材料であるセロトニンを増やせばいいんです。朝食に、トリプトファンとビタミンB6を含む食べ物を食べればいいんです。
なぜ朝食なのかわかりますか?睡眠は夜なのに、朝食でなければいけない理由。それはですね…詳しく睡眠について知りたい方は、こちらのブログをご覧ください。睡眠について詳しく調べましたので、お役に立てるかと思います。
3. 身体を伸ばす
運動はストレス解消や、健康的にもした方が良いです。しかし、運動したいと思えない方が多いと思います。僕も歩こうかな、と思えるまで時間がかかりました。それなら、ストレッチのような身体を伸ばす運動はいかがでしょうか。
伸ばすことで血行も良くなり、固まった筋肉をほぐすことができます。真剣にやると、身体もポカポカします。時間も場所もとらないので、気が向いたときに「う~ん」と伸びてみましょう。
僕のおススメの動画を紹介いたします。ぜひ参考にしてみて下さい。
4. 楽しい!を見つける
楽しいと思えることを、探すことです。楽しいや嬉しい、はドーパミンという幸せホルモンがでます。笑顔になることは、ストレスを減らすことができます。しかし、気持ちが落ち込んでいるときは、やりたいことが見つかりませんよね。
だからといって、そのままでは何も変わりません。探してみてもいいかな?と思えたら、色んな事をやってみましょう。僕は、塗り絵やつまみ細工やゲームなど、思いつくままにやりました。どれも長続きしなかったんですけどね。
しかし、つまみ細工は僕の周りの人に好評でした。最初は母に頼まれ、ネックレスを作りました。それを見た近所の人に作って!と言われて、何個か作りました。
人に喜んでもらえたことが、嬉しくてしばらく続けていました。興味ないことでも、やってみると意外と夢中になるかもしれません。
読書でも、パズルでもなんでもいいんです。やってみようかな?の気持ちから、楽しい。と思えることを探してみて下さい。
5. 食べて身体の中から元気にする
心身に栄養を送って元気にしてくれるので、とても大切なことなんです。その中でも、食物繊維がオススメです。生活習慣病を予防したり、便秘などの腸内環境改善を改善したり、様々な効果があるからなんです。
食物繊維と聞くと、野菜を思い浮かべると思います。しかし、野菜だけではなく果物や豆、玄米などの精製されていない炭水化物にも、多く含まれています。では簡単に説明いたします。
食物繊維は水に溶ける、水溶性食物繊維があるんです。胃の中で溶けて塊(食べ物)を覆って、脂質や糖質の吸収を抑えてくれるんです。肥満などの原因になるコレステロールを、吸着して排出してくれるんです。
保水力が高く、便に水分を送って柔らかくしてくれるので、硬い便の便秘に効果的なんです。果物や海藻に多く含まれています。
もう一つは水に溶けない、非水溶性食物繊維です。水を吸って膨らみ、便のかさになるんです。腸壁を刺激して、ぜんどう運動を促進してくれます。ぜんどう運動とは、腸が便を排出するための、腸の動きのことなんです。
また、老廃物や有害物質を絡めとり、排出してくれるんです。そのため、デトックス効果があり、新陳代謝が上がって肌が綺麗になります。豆や野菜に多く含まれます。便秘の方や腸の動きが悪い方に、効果的な栄養素なんです。


脳と腸の関係
脳と腸内環境はとても密接な関係なんです。食物繊維で腸内環境が整えば、自律神経も整います。つまり心も安定しやすくなります。
腸は自律神経がコントロールしているんです。交感神経が働くと、働きが抑制されるのです。副交感神経が働くと、働きが促進され腸の動きが良くなります。このバランスが崩れて、交感神経ばかりが働いたら、腸の動きが悪くなり腸内環境が悪化します。
そうなったら、自律神経を整えるか腸内環境を良くするしかありません。腸には善玉菌という菌がいて、免疫力を高めてくれたり、腸の動きを促進します。
こちらがその善くんです。この善くんが悪玉菌に勝っていれば腸内環境が整うのです。


もう1つ重要な菌がいるんです。それは日和見菌という菌で、優位な方にしか味方しない菌なんです。つまり善くんが勝てば善くんに、悪玉菌が勝てば悪玉菌に味方するんです。ぜひとも善玉菌の味方でいてほしい菌です。
上記で紹介した食物繊維が、この善くんのエサになります。そのため食物繊維を摂ると、善くんが元気になって数を増やすことができるのです。そのため、食物繊維には腸内環境を整える効果があるのです。
まとめ
- 鬱は心の風邪で、誰でもなる可能性はある
- 鬱病には2つのタイプがあり、それぞれ症状が異なる。
- 朝どうしても起きられず学校や仕事に行きづらい、もしくは行けない今までに比べボーっとすることが多い。腹痛や頭痛を訴える。食事量が明らかに変化する。 この4つの症状が2週間以上続く場合は病院に行く。
- 鬱病の原因は、環境変化の直後、ストレス、食生活がだらしない。
- セロトニンを分泌させよう。
- 質の良い睡眠をとって心身のメンテナンスをしっかりする。
- 食物繊維の多い食事を朝食べよう。
辛いと思うのも、楽しいと感じるのも、貴方の心なんです。僕が楽しいよ。と決めつけても、楽しくないものは楽しくないですよね。心を軽くしてくれるのは誰かではなく、自分の心の感じ方次第なんです。というわけで、幸せを感じられる方法を探してみましょう。
1つだけでもいいんです。ストレスにならない程度に、気の向くままチャレンジしてみてください。この記事が、鬱の方のお役に立てたらとても嬉しいです。まだ病になっていなくても、自分のためにも家族のためにも、ぜひしっかり予防をしてくださいね。
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