さて、皆さん、脳内の神経伝達物質であり、精神の安定に影響を与えるセロトニンは、約80%が腸内で作られていることをご存知ですか?そして、役割を果たす大部分は腸内に住む細菌達なのです。
驚くことに、この細菌たちが、脳内でも使われるセロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質の生成に大きく関わっていることが解明されているのです。今回はその腸活でうつを改善出来る方法をお伝えします!!
1、腸活っていったいなに?
まず、「腸活」とは、腸内フローラを整えることです。「ん?腸内フローラ?」そうですよね、私も何がなんだか初めは分かりませんでした。腸内フローラとは、腸内の細菌達が形作る腸内の世界のことだと思っていただければ大丈夫です。
2、腸活には食物繊維を摂るべきである。
まず初めに食物繊維には大きく分けて二種類あります。水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維の2種類です。それぞれに違った特徴があります。
①、不溶性食物繊維の特徴と特性
熟した野菜などに含まれ、ボソボソとしたような食感に近いのが特徴です。不溶性食物繊維を多く含む食品穀類としては野菜ではキャベツやほうれん草、ピーマンなど、豆類では、大豆や小豆など、キノコ類では干しシイタケ、きくらげ、穀物類では玄米や雑穀などです。またエビやカニの殻にも含まれています。
・保水性が高い
胃や腸で水分を吸収して大きく膨らみ、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にします。その為便通を促進してくれちゃいます。 (まじか、ラッキー!!笑)また、これらをよく噛んで食べることで、食べすぎを防ぐことが出来るのはもちろん、よく噛む為ことで顎(あご)の発育を進めてくれて、歯並びをもよくしてくれます。
・発酵性
大腸内で発酵・分解されると、ビフィズス菌などが増えて腸内環境がよくなり、整腸効果(お腹の調子を整えてくれる)があるのです。「ビフィズス菌とったるでー!」
②、水溶性食物繊維を多く含む食品
水溶性食物繊維を多く含む食品とは、野菜では大根やパセリ、里芋、海藻類のわかめや昆布、ひじき、果物ですとりんごや苺などに含まれています。そうですね不溶性食物繊維に比べるとネバネバするような食品に多くあります。
因みに大麦βグルカンというものがあります。これは、大麦に含まれており、麦ご飯は重要な食物繊維の源です。そして、食事の後に血糖値が上がってしまうことやコレステロールを減らしてくれる効果がある食物繊維なのです。
②’1 水溶性食物繊維の特性について
次に特性としては、粘着性・吸着性・整腸効果があるということです。粘着性により胃や腸の中をゆっくり移動する為、お腹が空きにくくなります。よって、食べすぎを防ぐことができるのです。また、糖質の吸収を緩やかにしてくれる為、食後の血糖の値がバーンと急激に上がってしまうのも抑えてくれます。
・吸着性
胆汁酸やコレステロールを吸着し、体外に排泄します。つまり、体に不必要な物を外に連れ出してくれるのです。「すごくないですか?これ、勝手に出してくれるなんて、ありがた過ぎますね(笑)」
・発酵性
大腸内で発酵・分解されると、ビフィズス菌(みなさんもこの言葉はよく耳にしていますよね)などが増えて腸の中の環境が正しい状態=良い状態になり、整腸効果に繋がるのです。ヨーグルトでしか摂れないと思っていませんでしたか?
僕も元々便秘症なのに加えて、鬱の薬でよく便秘になっていたので、ヨーグルトばかり食べていた頃がありましたが、中々それだけでは便秘解消とまではいかず、溜まりにたまってよくお腹が痛くなったものです(泣)
食物繊維が健康の維持に良いことは知っていた方も、もしかしたらいるかもしれませんが、みなさんが想像する以上に色々な効果があると思いませんでしたか?思った方絶対いますよね。明日から、いえ、今日から食物繊維一緒に摂りましょう!!
まず、ここまで呼んで頂きありがとうございます。では次にいきますよ。
3、食物繊維でうつが改善出来る理由
腸といえば、食べたものを消化する器官ですよね。しかし、近年の研究では、食べ物を消化するだけでなく、腸は人間の脳と密接な繋がりを持っていることが分かっているのです。「第2の脳」なんて呼ばれるのにもなんだか納得できますね。医学と言うのは素晴らしいですよね!!
腸と脳が繋がっていることについては、なんとなくわかって頂けたかと思うので、次はそこには腸内細菌が関係しているため、その細菌達について少しお話したいと思います。
腸内細菌について
まず、腸内細菌は大きく、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つに分類されていることについてお話しします。
善玉菌・・・消化吸収を手伝ってくれたり、免疫を刺激してくれるなど、健康の維持や老化防止などを手助けしてくれる菌です。ビフィズス菌や乳酸菌などのことですね。
悪玉菌・・・体に悪い影響を及ぼす菌です。(悪って文字が物語っていますね…)ウェルシュ菌・ブドウ球菌・大腸菌の有毒株などになります。とにかくこの菌は 身体にいると悪さをしてくるので倒すべき相手です。
日和見菌・・・健康な時は大人しいのですが、体が弱っている時に悪い影響を及ぼす菌です。バクテロイデス、大腸菌の無毒株、連鎖球菌などになります。普段は大人しいのに弱っているときだけお?出番?なんてでてくる卑怯者な菌です。
つまり、人それぞれが、腸内に自分独自の巨大生態系を持っているということです。自然環境にもバランスがあるのと同じように、腸内環境にもバランスがあり、それこそが人の健康を支える上で大切になる!!ということなのです。
ここで少し豆知識を。なんと、腸内細菌は人間の脳よりも重いのです。びっくりですよね、腸内細菌が大事であり、第二の脳と言われることが分かる気がしますよね。
4、「腸活」がメンタルヘルスを強くする。
腸と頭の中は関係はとても深いんだそうです。腸の微生物が、我々の気分を支配しているというお話しを聞いたことがありますか?
トリノ大学の研究により、人の腸内細菌が神経伝達物質であるガンマアミノ酪酸(GABA)を産出することを示したというのです。「GABA」これは皆さんもサプリメントやチョコレートなどで目にしたことがある言葉ではないですか?
このGABAというのは、恐怖や不安の感情を抑えるのに役立つ物質なのです。ストレス以外にも、恐怖や不安といった気分までもが、腸内フローラからの影響を受ける!!ということです。
5、後悔からうつに勝つ為のアドバイス
僕もうつで仕事が出来なくなった時、会社でのストレスは無くなっても、これからの病気に対する不安や社会復帰への恐怖感、不安感金銭面の心配などなど山ほどありました。
でも腸内細菌がGABAを産み出せる事を知り、食生活などうつには関係ないと思っていた概念が崩されました。
そこから、自身で食物繊維を摂るように心がけたり、朝は青汁と麦飯おにぎり、ヨーグルト、昼には好きなものとサラダ、夜はお鍋で野菜を多めに摂る。夏なら冷しゃぶで。というように内服治療の他に自身で腸活を始めました。
とはいえ、やはりうつになり初めは気分が落ちていて何もやる気にならなかったり、食べる気持ちにすらならなかったりしていました。
また、薬を飲むのさえ、なんで自分がこんなことになって病院にかよって毎日薬なんか飲まなきゃいけないんだ(泣)と毎日のように勝手に涙が流れて部屋から出るのさえ面倒になっていました。
そんな僕からちょっとしたアドバイスを同じく苦しんでいる方に伝えたいと思います。ネットでは沢山のうつに関する情報は載っていますがあくまでうつとはこういうもので内服を続けるしかない。といったものが多いです。
ですが、それすら無理な時期があります。なので、そういった時はなにもしなくていいです。もし、音楽が好きならそれを一日中聴いていていいです。いいんです。
そんな自分でいいのか。
なんて思ってしまうんですが、今まで頑張り過ぎてしまった故の結果でうつになってしまったのですから、おもいっきり甘えてください。頼れる人に頼ってください。
親でも友達でも彼女や彼氏がいたらその方にでも。きっとあなたを想ってくれてる人は沢山いて、何か助けになれないかと想ってくれています。
僕は頼れずに薬を飲むことも勝手にやめてしまった為どんどん症状が酷くなり、飛び降りてしまったり、自傷行為に走ってしまいました。
でも、治ってきた今、体の傷や、死んでしまおうとしたことに物凄く後悔が残っています。傷は後から消したくても消えません。腕を捲ることも治ってくると抵抗が出てきます。こんな傷だらけの自分なんて見せられない。と後悔します。
みなさんには同じようなことになって欲しくない。と心から思います。そして、一緒に乗り越えていきましょう。勝てますよ。勝ちましょう。
だって、上記のように酷かった僕でさえも、今は社会復帰が出来て、明るい自分を取り戻すことができました。また、協力してくれる存在も見つけることもできました。
そして、上記でも話しましたが食事にも気を付け腸活することもいまだに続けられています。大丈夫です。焦らずに、そう、焦らずにゆっくり治しましょう。そして、言いたいことを誰かに話してみてください。
少しばかり話が長くなってしまいましたね。
話を戻したいと思います。もう少しお付き合い下さい。まだ少し説明不足ですよね。
腸内細菌と、脳や心はどんな繋がりがあるんでしょうね。2009年に、九州大学の須藤信行教授が行った研究では、ストレスと腸内環境の関係について大きな発見があったようなのです。
通常のマウスと比べ、無菌状態(腸内細菌が無い状態)で育ったマウスは、不安行動が多く、ストレスホルモンも多く分泌したのです。しかし、その無菌マウスにビフィズス菌を与えると、ストレス応答が収まり、通常のマウスと同程度となったそうなのです。
その後の研究で、腸内細菌そのものがセロトニンを出し、それが脳へ伝わっていくという現象が起きていることが分かったのです。腸内細菌が、ストレスをコントロールしていたのです。
ほんとかよー。と疑ってしまう部分も少なからずあると思います。なので、例えを出したいと思います。
例えば、便秘の時みなさんはお腹が張って苦しくてイライラすることすらありませんか。それは腸内細菌が少なくなっているために、便秘にもなり、ストレスをも感じてしまっているのです。
どうですか?少しは分かりやすくなりましたでしょうか。
今の医学では気分や行動パターンからメンタルヘルスまで、腸と精神が深い関係を持っていることが、少しずつ明かされてきているようなのです。
ここで恐ろしいと思ったお話を1つ教えますね。慢性的なストレスは、「腸漏れ」つまり腸の粘膜に穴が空いてしまう原因となるのです。こうなってしまえば、体の至る所で炎症を引き起こしてしまい、生活習慣病など様々な症状を引き起こす危険性があるのです。恐ろしいですよね。(想像したら怖くなってきましたね。)
最後に食材選びについてお話しします。
6、食材の素材選びのポイントは?
食物繊維は、毎食摂取するようにします。 うつ病の人は葉酸などのビタミンB群が不足していることがわかっている為、積極的に補充すると良いです。(ほうれん草、春菊、小松菜、モロヘイヤ、ゴボウなどの野菜類)
米なら玄米、胚芽米、麦入りや雑穀入りご飯、パンならライ麦パンなど、魚類なら青魚(鯖や鰯など)。
肉類ならばベストは馬肉です。良質なタンパク質源(アミノ酸)が豊富です。このアミノ酸が神経伝達物質(ストレスバイバーイの燃料)の原料となるのです。
乳酸菌、ビフィズス菌の摂取は、うつ病、不安、身体症状などのストレス症状を減らしてくれる為、ロバイオティクス乳酸菌、ビフィズス菌を含んだヨーグルトなどの食品・飲料です。
主食・主菜・副菜・汁物のバランスも大事です。朝・昼・晩と3食は欠かさずにとり、食事はゆっくりと。 カロリー(特に糖質)のとりすぎには注意してくださいね。
そして、食後には緑茶を(緑茶には殺菌作用もありますのでね。)飲むと良いですよ。
まとめ
・腸活とは、自身の腸の中を綺麗にしてあげること。そして心身共に綺麗に=健康的になること。
・食物繊維は2種類あり、それぞれ体に良い影響を及ぼしてくれます。便通を良くしてくれたり、体には必要のないコレステロールを体の外へとポーイと捨ててくれたりするたくさんのメリットがある食べ物達であり、メンタルにも効果がある僕たちの強い味方。
・うつは焦らずゆっくりと。休むことで次の一歩が見つかるなんてことだってあるんです。人生を大いに楽しんでやりましょう。
・三食バランス良く摂る事を意識して食物繊維、ビフィズス菌、玄米などを摂り入れて、心も体も元気にする。
どうでしょうか。食物繊維で腸活し、うつの改善に繋がることが伝わったでしょうか。少しでも多くの方に伝わり、そして、うつの方が減っていくことを心から祈っています。大丈夫。あなたを辛さから引っこ抜いてくれる強い味方が食物繊維です。正しく楽しみながら摂って行きましょう。
引用:うつ病の人は◯◯菌がない?長谷川ひとみの腸活研究所
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